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漆を舐めるとどうなるか

August 10, 2017

こんにちは。漆とロックの貝沼です。

 

突然ですが、今年のぼくの夏の自由研究のテーマは「木から出る漆を直接がっつり舐めたらどうなるのか?」にすることしました。
 

じっけんから1週間が過ぎて、経過観察も含めて調査結果が出たので、ここで発表したいと思います。

 

 
<なぜやりたいと思ったか>
ぼくは普段、漆のことをみんなにお話しするしごとをしています。でも、たまに「うるしってなんかこわーい!かぶれるんでしょ?毒なんじゃないのー!?」って言われちゃうことがあります。


そんな時は、「違うよー。うるしは毒じゃないよー。皮膚に付いたらかぶれるけど、とにかく2週間くらい超痒いだけで、体調が悪くなったり病気になったりする訳じゃないんだよ。うるしは韓国や中国では漢方として枝や葉を使っているくらいだから胃腸にいいんだよ。体の外側の皮膚はかぶれるけど、体内の粘膜はかぶれないんだよー」ってお話ししています。
でも、そう言ってるからには、そのことを自分の体でちゃんと実証したくなったんです。今までも、木から出ている漆をちょっと掬って舐めるくらいのことはしていたのですが、少しだけだと全然平気なので、その限界が知りたくなってしまったんです。

 

<じっけんほうほう>
現在受講中の「漆掻き職人養成研修」の時に、自分で掻いたところから出た生漆(きうるし)を直にベロっと舐める。

 

 
<じっけんけっか>
 

(舐めた直後)
舐めた瞬間は、あ、なんか苦いなって思うくらいでした。
でもその数秒後、ベロの先を「ビリビリビリ」という痺れが襲い始めます。これがかなり強烈。過去にちょっと舐めただけの時とは全く違う感覚。電気ショックのようなすごい漆液のパワーを感じて、ちょっと恐怖しました。その時の舌の先にはこの写真で分かるように茶色の漆の液が付いています。

 

 
(1時間後)
その後、平気な顔してみんなでラーメンを食いに行きましたが、相変わらず舌先のビリビリはやみません。舌が痺れているので、ラーメンの味なんて分かりやしません。そうしたら友だちが言うのです。「あれ?貝沼くん。ベロの先が黒くなってるよ」と。そうなんです。漆の性質どおり、硬化し始めると同時に漆が黒くなってきていたのです。
もうその頃には、「ああ明日には全身がかぶれて大変なことになるな」っていう覚悟を決めました。

 

(次の日)
恐る恐る朝起きると、あれ?そんなにかぶれがありません。腕が少しかぶれてきたくらい。
でも、舌の痺れは相変わらず。しかも火傷をしたようにただれています。でも口の中のかぶれはありません。(かゆみのあるかぶれはないけど、舌が荒れてザラザラにただれている感じ。)


(1週間後)
結局この1週間、腕には少しかぶれが出ましたが、体内は大丈夫。舌の痺れも日に日に少なくなり、3日後には味覚も戻ってきました。そして1週間後にはほぼ何もなくなりました。

 

研修ではちゃんと真面目に漆掻きもしてましたよ。笑

 

<分かったこと>
今回の実験で、まず分かったことは、漆はやっぱり体内の粘膜はかぶれないということ。これだけ強い国産の生漆をがっつり舐めても大丈夫なら、それは実証されたと思います。
もちろん体調もバッチリです。むしろここ1週間、お通じの調子もいいような感じがしますが、まあそれは気のせいでしょう。
それからもう一つ。今回、体の表面に出たかぶれが弱かったのは、やっぱり過去にもう何度もかぶれているから。かぶれる度にその症状は段々弱くなっています。最初の頃はかぶれるともう居てもたってもいられないくらいでしたが、今は蚊に刺されたくらいの痒みです。何度もかぶれていると体が漆と仲良くなって、免疫が出来てきます。

 

 

 

<まとめ>
今回これだけの量を舐めてみて体感したのは、やっぱり漆液のパワーは半端ないということ。数日間舌にビリビリ残った強烈な痺れからは、なんだか自然の大いなる力を感じましたし、危うく他の生命との距離の一線を越えようとしたぼくへの戒めのようにも感じました。
自然に対しては、必要以上に恐れず、かと言って安易に舐めずに(文字通り)、感謝と尊敬の念を持って向き合うことが大事だと思いました。

 

漆はこわくないよっていう結論にしたかったのですが、今はこう言いたいと思います。


漆はやっぱりこわい。だから偉大で、愛おしい。


おしまい。

 

 

▷ 国産漆をつなぐ漆器「めぐる」 http://meguru-urushi.com/
 
▷ 会津の漆畑にも行ける「テマヒマうつわ旅」 http://tematrip.com/

 


追記)※ 個人的所感です。
昔のお坊さんは即身成仏するために漆を飲んだと言われています。今回、上に書いたように、僕は腕の内側の皮膚にかぶれが出たのですが、これなんとなく自分の体の実感として感じるのは、外から漆が付いてかぶれた感じとは違って、飲んだ漆が血液やリンパ液を通って、ある程度体内に広がって、最終的に皮膚の弱い腕の内側のところでかぶれとして出た感覚があります。
なので、微量を長く飲むと体内に蓄積されると思いますし、即身成仏の過程に入った時には、水しか飲まないくらいだと思いますので、より体内に漆が残る可能性は高いと思います。
漆は抗菌作用がとても強いので、即身成仏に漆を飲むのは理にかなっているのかなと思いました。

 

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